第9回:カフェご飯?カフェスイーツ?カフェドリンク?失敗しないジャンル選び
カフェズライフのカフェ開業講座|実践型カフェスクールのブログ
カフェ開業で考えるべき一つは「ジャンル選び」
「いつか自分のカフェを持ちたい!」という夢が明確になったとき、多くの人が最初にぶつかる壁がメニューのジャンル選びです。
カフェ飯を提供するごはん系カフェ、見た目も華やかなスイーツカフェ、あるいは本格的な珈琲にこだわるドリンク系カフェなど、多種多様なスタイルがあります。
このジャンル選びこそが、お店のコンセプトやターゲット、収益構造に大きな影響を与えます。だからこそ、自己分析とマーケット分析の両面から、慎重に検討することが成功の鍵となるのです。
人気カフェの実例から読み解く!成功しやすいジャンル3選
① カフェご飯(ごはん系)|リピーターをつかむ戦略型メニュー
カフェご飯は、ボリュームのあるランチセットや、野菜中心のヘルシープレートなど、しっかり食べられることが最大の魅力です。
特に30代〜40代の女性やファミリー層、地元の常連客がターゲットになる傾向があります。栄養バランスに配慮したメニューを工夫することで、健康志向のニーズにも応えられます。
調理スキルや食材コスト、スタッフの配置などオペレーション面ではハードルがあるものの、その分、満足度やリピート率の高さで売上が安定しやすいという利点があります。
② カフェスイーツ系|SNS映えと小ロット仕込みで低リスク経営
スイーツ特化型のカフェは、InstagramやTikTokでの拡散を狙いやすく、オープン初期から注目を集めやすいジャンルです。
季節限定のパフェやオリジナルケーキ、トッピングを自由に選べるプリンなど、メニュー開発で差別化が可能です。
スイーツは仕込みに時間をかけておけば当日の調理が比較的少なく済み、1人でも回せるオペレーションが魅力。自宅カフェやキッチンカーとの相性も良く、初期投資を抑えて開業したい方にもおすすめです。
③ カフェドリンク系(珈琲・ラテ・クラフトドリンク)|専門性が生むブランド力
「バリスタとして独立したい」「本格的なコーヒー文化を広めたい」という方には、ドリンク特化型カフェが最適です。
スペシャルティコーヒーやハンドドリップ、クラフトジンジャーエールなど、こだわりを詰め込むことで他店との差別化ができます。
また、ドリンクは原価率が低いため、利益率が高いのも特徴。カウンター中心の小規模店舗でも展開しやすく、ファンづくりによって単価が高くてもリピートされる“ブランド化”が可能になります。
ジャンル選びのカギは「自分らしさ」と「地域ニーズ」の交差点
カフェを開くうえで「どんなメニューを出すか」だけでなく、「どこで、誰に向けて」も重要な視点です。
たとえば住宅街なら、お子さま連れやシニアにもやさしいスイーツや軽食系が親しまれやすく、オフィス街や駅チカならテイクアウトや回転率の高いドリンクメニューがマッチします。
また、売れるかどうか以上に大切なのが「あなたが本当に好きなものを提供しているか」という点です。
開業後は毎日のように同じメニューに向き合うことになります。だからこそ、情熱を持って語れるメニューを選ぶことが、長続きの秘訣です。
まとめ|「売れるジャンル」ではなく「続けられるジャンル」を選ぼう
数ある人気カフェの共通点は、いずれも「自分の世界観と市場ニーズ」がうまく融合しているという点にあります。
カフェ飯・スイーツ・ドリンク、どのジャンルにもメリットと課題があります。重要なのは、あなたが「誰に」「何を」「どんな空間で」提供したいかを明確にし、その想いにマッチしたスタイルを選ぶことです。
表面的な流行ではなく、あなたらしい価値を提供できるカフェづくりを、ジャンル選びから始めてみましょう。
次回予告|第10回は「小さなお店でもできる『限定メニュー』の活用術」
次回は、小規模カフェでも集客やリピーター獲得に効果的な「限定メニュー戦略」について詳しくご紹介します。
季節感やトレンドを取り入れながら、自分らしさも演出できるメニュー設計のコツを、実例とともにお届けします。お楽しみに!