第19回:メニューの価格設定や変更のタイミング
カフェズライフのカフェ開業講座|実践型カフェスクールのブログ
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なぜ価格設定が重要なのか?
原材料費や光熱費が上昇を続ける中、「メニューの価格設定」や「値上げの判断」はカフェ経営においてますます重要なテーマとなっています。
安すぎれば利益が出ず、高すぎれば客足が遠のく――価格は、単なる金額ではなく、お客様との信頼関係やブランド価値をも左右する要素です。
① 適正価格の考え方
メニュー価格は、次の3つのバランスから決定するのが基本です:
- 1. コストベース(原価):原材料費+人件費+その他経費を含んだ最低価格。
- 2. マーケットベース:同業他店と比べた時に不自然でないか。
- 3. バリューベース:その商品に対してお客様が感じる価値。
たとえば、原価30%ルールを採用するなら、材料費300円のドリンクは最低でも1杯1,000円が必要となります。
しかし、価格=価値と捉えるお客様に対し、「なぜこの価格か?」を納得させられるコンセプト設計も重要です。
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② 値上げのタイミングと伝え方
値上げのタイミングは、以下のような状況に応じて見極めましょう:
- 原材料費が一定期間継続して上昇している
- 既存価格では利益がほぼ出ていない
- 新たな付加価値(内容の向上)を加えたとき
値上げの伝え方も大切です。お客様からの信頼を損なわないためには、以下の点を押さえましょう:
- 告知のタイミング:値上げ実施の1〜2週間前から告知。
- 理由の明示:「原材料費の高騰」「サービス品質維持のため」など。
- 感謝の言葉を添える:「ご理解に感謝いたします」などの誠意を示す言葉を忘れずに。
Instagramや店内POPなど複数のチャネルで丁寧に伝えることがポイントです。
③ 実際の価格調整事例
実例として、月商100万円規模のカフェでのドリンク値上げの結果をご紹介します:
- ドリンク価格:550円 → 600円(約9%の値上げ)
- 客数の変化:一時的に微減(3%)したが、1ヶ月で回復
- 粗利率:32% → 38%に改善
このように、適切な価格調整は中長期的に見ると収益性を高める結果に繋がります。
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まとめ:「価格」はブランドそのもの
価格は、経営者の理念や顧客との関係性を反映する“メッセージ”でもあります。
安易に値下げせず、価格に見合った価値を提供し、誠実な伝え方で顧客の信頼を築きましょう。
適正な価格設定は、利益率の安定とブランドの継続性を支える最重要施策の一つです。
次回予告:第20回は「カフェ運営に役立つ会計・数字の基本」
経理が苦手でも大丈夫!
次回は、日々の記帳・キャッシュフロー・利益率など、カフェ経営に欠かせない数字の見方と管理方法をやさしく解説します。