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第16回:小さなカフェのための人材戦略

第16回:小さなカフェのための人材戦略

カフェズライフのカフェ開業講座|実践型カフェスクールのブログ

人材戦略がカフェ経営の「安定力」を決める

「カフェって、1人でできると思っていたけど…」「スタッフは必要?」という声は少なくありません。
実際、カフェの運営において人材戦略は、売上だけでなく、継続性・クオリティ・働きやすさに直結する重要な要素です。

特に小さなカフェの場合は、「どの業務を自分でやり」「どの部分を任せるか」を見極めることが、オーナーの負担を軽減し、顧客満足を守るカギになります。

① 「1人でやる」メリットと限界

1人カフェは初期コストを抑えられる反面、提供スピードやサービスの質が課題になります。

  • 自由度が高く、こだわりを反映しやすい
  • 人件費ゼロで運営できる
  • 体調不良や急な繁忙に対応しづらい
  • オーナーが「接客・調理・清掃・SNS・仕入れ」を全部抱えると長期的に限界が来る

売上やリピートが増えてくると、「1人オペ」の限界を感じやすくなります。

② 「家族・パートナーとやる」信頼と柔軟性

信頼関係のある家族やパートナーと協力することで、役割分担柔軟な働き方が可能になります。

  • 小さな店舗でも「接客・調理」の分担がしやすい
  • 事業に対する意識が共有されている
  • 公私の線引きが曖昧になると、人間関係の摩擦が起きやすい

「一緒にやる理由」や「責任分担」を明確にしておくことが、長く続けるコツです。

③ スタッフを雇う場合の考え方

人手が必要な時間帯だけアルバイトスタッフを入れる形が、最も導入しやすいモデルです。

  • 「平日ランチ」「土日ピーク」など、繁忙時間に人を補う
  • 時給制で調整しやすく、シフトの柔軟性が高い
  • ただし、教育・マニュアル・定着支援は必須

マニュアルと理念共有がないと、スタッフによってサービスの差が出てしまい、ブランドがぶれます。

④ 小規模でもできる「育成と仕組み化」

少人数でも「仕組み」と「教育」が整っていれば、再現性のある店舗運営が可能です。

  • 業務ごとのチェックリスト・手順書を作成
  • 1日の流れ(開店〜仕込み〜営業〜締め作業)を共有
  • 理念やサービス基準を短く明文化する

人は辞めます。だからこそ、「人に依存しすぎない仕組み」が、経営の安定を生み出します。

まとめ:「人を活かす」戦略が未来をつくる

小さなカフェでも、1人でやる・家族とやる・スタッフを雇う、どの選択肢にも強みと課題があります。
大切なのは、「自分のスタイルに合った戦略」を立てることです。

その上で、任せる勇気と、仕組みを整える努力が、カフェを長く続ける土台になります。

次回予告:第17回は「カフェに必要な設備・什器の選び方」

エスプレッソマシン、冷蔵庫、食洗機……。
次回は、開業時に揃えるべき設備と、その選び方・コスト比較・中古購入の注意点などを詳しく解説します。

 
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